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「ただいま」(劇団こふく劇場)がすごかった

Posted on 2018年12月14日. Filed under: 演劇 |

「ただいま」(劇団こふく劇場)を観た。こまばアゴラ劇場、2018年12月13日木曜日。

期待は高くなかった。しかし観て驚いた。

ただいま

宮崎県からはるばるやってきた劇団であること、「ただいま」というぬるいタイトル、台詞は宮崎弁で話されると開演前アナウンスがあったこと──などから、あぁそういうのね、とナメていたのだ。

思えば、古民家を擬したような民芸調のセットも油断の原因だったが、ちゃぶ台がシンメトリーに二つ並んでいるという変な配置であることに疑問を持つべきだった。

役者は基本的に正面を向く。場面転換の際、能のすり足のように入れ替わる。
ト書きが、後部に控えた役者たちによって、能の囃子のような体(てい)で、独特の節のついたユニゾンのような調子で朗唱される。

このように構成にはまった様式的な立ち居振る舞いの中、“妻の失踪”“お見合い”“父と娘”といった掌(たなごごろ)サイズの物語がパラレルに演じられていく。役者たちの演技がとても強く、ドラマがずんずん畳みかけてくる。会場には涙を流す人もいた。

ト書きはときに人物たちの内面・妄想を描写するのだが、その広がり具合が「意識の流れ」のようだなと思った。

太平洋戦争の死者が幻影として現れたり、福島第一原発の被害(と思われるもの)が言及されたり。生と死の移ろいが匂わされてもいた。

“演劇でなければ立ち上がってこない何か”がみっちり詰まってた。
(しかし演劇でなければ…って何だろう。腑分けしていっても力が及ばない気がする。)

宮崎県の人口2万人の市の、町営劇場を拠点とする劇団だという(たとえば東京都中央区の人口は14万人だが、こんなに質の高い劇団があるのか? ぼくは知らない)。そんな劇団でありながら、今年から来年にかけて札幌から沖縄まで10都市の公演を行っている。

今年のベスト3に数えたい。すごかった。

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